ここでの内容は「タバコの科学」と言うより「タバコ化学」という方がよいかも知れません。

 タバコの煙を肺まで吸い込むと、今度は吸い込んだときとは違った色(やや白みを帯びた色)になります。これはどういうことなのでしょうか?
 この辺から科学的に疑問を解いてゆきましょう。

 これはですね、たばこから直接出てくる煙はよく見ると青っぽいです。それに比べて一旦吸い込まれて口から吐き出された煙は白っぽいです。
 タバコから立ち登る煙は、純粋に葉や巻紙が燃えた後の微粒子なのです。微粒子は波長の短い青い光を散乱する為に、煙の色が青く見えると言うことだそうです。これは空が青く見えるのと同じ原理みたいです。
 口から吐き出された煙は、体内で微粒子に水蒸気が混ざり大きな粒子に変わります。大きな粒子はいろいろな光を反射するので白く見えるのです。これは雨を含んだ雲が白く見えるのと同じ原理と言うことです。

 それではタバコの煙には何がふくまれているのでしょう?ニコチンやタールはタバコの箱にも書いていますが、この二つの成分だけなのでしょうか?

 実は、タバコの煙には約4000種類の化学物質が含まれているようです。そのうち約200種類が有害物質問うことです。さらに、発癌性の物質が十数種含まれています。

 タバコに含まれる発癌性物質(ng/本)
主流煙 発癌性物質 福流煙
20〜40 ベンゾ (a)ピレン 68〜136
5.7〜43 ジメチルニトロサミン 680〜823
0.4〜5.9 メチルエチルニトロサミン 9.4〜30
1.3〜3.8 ジエチルニトロサミ 8.2〜73
100〜550 N-トロソノルニコチンニ 500〜2750
5.1〜22 ニトロソピロリジン 204〜387
1700 キノリン 18000
32 ヒドラジン 96
1.7 2-フチルアミンナ 67
160 0-トルイジン 3000

1)The Health Consequences of Smoking 1975: 89,1975
2)Stock,S.L.:Lancet,Nov.15:1082,1980より抜粋


 このように、発癌性物質がたくさん堂々と入っています。とんでもない話ですね。
 中国産の椎茸・ゴボウ・絹さやなどに発癌性物質が含まれていると言って大騒ぎしたことがありましたが、このタバコの煙に含まれる発癌性物質について、誰も騒がないのはこれまた不思議なことです。
 しかし、この発癌性物質の出る量を主流煙と福流煙で比べると、福流煙の方が主流煙より発癌物質が数倍から数十倍になっています。これは、主流煙の方は、発癌物質が一部はフィルターに取り込まれ、その他は人の肺にの中に取り込まれるのです。これがすった本人を害することは間違いありません。それよりも注意が必要なのは、フィルターを通らない発癌物質タップリの煙がスモーカーのそばにいる人たちにも吸い込まれると言うことです。これが毎日・毎日だと大変なことになります。
 現に、スモーカーの妻は、ノンスモーカーの妻の約2倍肺癌になりやすいと言われています。

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